あき部屋

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のらない仕事

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昨日は、一睡もしていない。完徹である。

寝てないアピールはうざいんだそうだが、実際に寝ていないのだから仕方がない。「つれー、昨日一睡もしてねえから、つれー」と存分にアピールしてやろうと思う。

なぜ、寝てないかというと、休み明けに提出する仕事が、さっぱり進んでいないせいだ。なぜ進んでいないかというと、仕事に対して、まったく集中できなかったからだ。

ちょっとパソコンに向かっかたと思うと、すぐに読みかけの本を読みはじめる。また、ちょっとパソコンに向かったかと思うと、今度は、任天堂3DSをやりはじめる。ふだんはバカにしているテレビ番組も、意外と面白くて、つい最後まで見てしまう。気がつくと朝になっていた。

なぜ、そんなに効率が悪いかというと、仕事の内容が面白くもなんともないからだ。しかも金額が安くて、テンションがだだ下がりである。リーマンショック以前と比べると、単価が3分の1以下になってしまった。

本当は、こんな仕事はさっさと終わらせるべきなのだ。

具体的に、もっとわかりにくく説明してみよう。

例えば、私が殺し屋だとする。殺す相手は、爺さんだ。しかも、寝たきりで、夜は一人きりで、さらに玄関も開けっ放しである。野中の一軒家で、周辺には誰も住んでいない。実に簡単な仕事だ。

「簡単だからね。殺しの依頼料は3,000円ね」

本当なら、さっさと出かけていって、さっさと殺してしまえばいいのである。時間をかければかけるほど、損をすることになるのだ。

しかしね、あなた。

こんな仕事、やる気がでないのに決まってるじゃないですか。

「うーん、殺しに行く前に、昨日録画したウォーキング・デッドを見とくかな」とか「なんか、おなかが痛いぞ。途中で漏らしたりしたら大変だしな。今日は、やめとくか」とか、いろいろ言い訳をして行くのを遅らせてもやむを得ないのである。

これが殺す相手が巨乳の女子大生なら、すぐに出動する。

「なに、女子寮に住んでるのか。しかも、最新の防犯システムを採用か。なに、警備員も3人常駐ですとっ。よーし、まず調査だな」と出かけていき、徹底的に調べる。「ほお、ターゲットは、空手の有段者で全日本の大会で優勝もしているのか。これは、楽しみだ」

「殺し方にもこだわるべきだな。ナイフは、とりあえず大小7本持って行こう。ノコギリは無粋だからいらないな。そうだ、バナナとキュウリも使ってみるか。いやいや、ここは、どーんと大根にしておこう、うん、大根に決定っ」などとやる気満々である。

さらには、ターゲットが菅直人元首相だったら(以下、623文字自主的に削除)。

そんな妄想をしながらヘラヘラしていると、電話が鳴った。相手先を見ると、つまらなくて安い仕事を頼んできた、今まさに「やる気しねえ」と延ばし延ばしにしている仕事の発注者だった。

「この間お願いした仕事、まだ、できてないんですか? 休み前には提出できると言いましたよね。早くしてくださいよ。もう、ケツが決まってるんですからね。こっちにしわ寄せが来るんですよ。スケジュール表送りましたよね。ケツ決まってるの知ってますよね。こんな簡単な仕事に時間がかかるなんて、いったいどうしちゃったんですか」

ケツケツとうるさいやつだ。

「大根を突っ込んでやろうか」と私はつぶやいた。

 

 

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